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(旅先で寝る)ぼくは服を脱いで、布団の中に潜り込んだ。でもうまく眠れなかった。《…略…》そして長い移動の興奮が、身体の中に残響のように残っていた。ぼくは固いベッドの上で、自分がまだ終りのない移動を続けているような錯覚に襲われた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......シュのパワーブックが置かれている。「彼女のものは片づけて、あなたが眠れるようにしてあるわ」 一人になると突然ひどく眠くなった。時刻はもう12時に近くなっている。ぼくは服を脱いで、布団の中に潜り込んだ。でもうまく眠れなかった。ついこのあいだまでこのベッドですみれが眠っていたのだ、とぼくは思った。そして長い移動の興奮が、身体の中に残響のように残っていた。ぼくは固いベッドの上で、自分がまだ終りのない移動を続けているような錯覚に襲われた。 布団の中でミュウの長い話をもう一度思い返して、重要な部分をリストアップしてみようとした。でも頭はうまく働かなかった。ものごとを系統立てて考えることができない。......
単語の意味
身体(しんたい)
残響(ざんきょう)
身体・・・人のからだ。肉体。
残響・・・音が鳴り終わった後も、室内の壁などの反射によって、しばらく聞こえる音。鐘を打ち終えたあとも残って響く音。
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段々陽のさしそめて来る港町をつっきって汽車は山波 の磯べづたいに走っている。私の思い出から、たんぽぽの綿毛のように色々なものが海の上に飛んで行った。海の上には別れたひとの大きな姿が虹 のように浮んでいた。
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目も鼻も口も硝子 窓に押しつけて、塩辛い干物のように張りついて
林芙美子 / 新版 放浪記
背すじが 毅然と伸びていて「意志」が立っているようだった。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
むきだしになった幹を砂袋で磨くことだった。 布越しに細かい砂に摩擦され、幹はこするたびに、なめらかな艶と光沢を帯びる。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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