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二月の風が破れた窓をならしていた。窓硝子にはりつけた爆風よけの紙がその風に少し剝がれて、カサ、カサと音をたてている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:13% 作品を確認(amazon)
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冷たい風・冬の季節風
はためく・翻る
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......どうかと考えたが……一「おやじの回診は何時に変ったんや」「三時半やろ」「また会議か」「うん」「あさましい世の中や。そんなにみんな、医学部長になりたいものかな」 二月の風が破れた窓をならしていた。窓硝子にはりつけた爆風よけの紙がその風に少し剝がれて、カサ、カサと音をたてている。第三研究室はこの病棟の北側にあったから、まだ午後二時半すぎたばかりだというのに夕暮のように暗く冷え冷えとしていた。 机の上に新聞紙をひろげて戸田は薬用葡萄糖をふ......
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木枯らしが真夜中の街路に紙屑を巻き上げる
原田 康子 / 挽歌 amazon
街へ出ると吹き通る空っ風がもう人足を疎 らにしていた。
梶井基次郎 / 冬の日
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はためく・翻るの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
一つの風の塊が舞いあがり、スカートが翻る。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
大きい束髪に風を入れていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「風」カテゴリからランダム5
街の汚れを含んだ冷たい風が吹きつけてくる
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
雨気を含んだ風が吹いていて、日本髪の両鬢 を鳥のように羽ばたかして
林芙美子 / 新版 放浪記
外ではほんとうにひどく風が吹いて、林はまるでほえるよう
宮沢賢治 / 風の又三郎
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草原はあまりに広く、羊はピクニックの昼食どきみたいな感じでばらばらに散らばっていた
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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