八ツ手の葉にいっぱい埃 がかぶさったまま露がしっとりとしていて
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:50% 作品を確認(青空文庫)
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青葉・葉っぱ
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......です。近眼ではねられてしまったんだけれど、私は勇ましい貴女の姿がうらやましくて仕方がない。――神宮外苑 の方へ行く道の、一寸高い段々のある灰色の建物が警察だった。八ツ手の葉にいっぱい埃 がかぶさったまま露がしっとりとしていて、洞穴のような留置場の前へはいって行くと、暗い刑事部屋には茶を呑んでいる男、何か書きつけている男、疲れて寝ころんでいる男、私はこんなところへまで、昨夜の無銭飲食......
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今年の新葉も去年の古葉も、同じ黒みどりの漆を溶かしたような濃い色となって、魚の鱗のように重なり合う
水上 勉 / 越前竹人形 (1980年) amazon
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夢の国の女王のごとく牡丹が咲く
中 勘助 / 銀の匙 amazon
風もない。緑の葉を豊かにつけたヤナギの枝は、地面すれすれまで垂れ下がり、深く考えごとをしているみたいにぴくりとも動かなかった。時折小さな鳥がやってきてその枝に不安定にとまり、すぐにあきらめて飛び立った。枝がかき乱された心のように僅かに揺れ、やがてまた静まった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
大人を見上げる子供のように、仰け反って咲いていた花
上林 暁 / 薔薇盗人「昭和文学全集〈14〉」に収録 amazon
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