TOP > 風景表現 > 水面・水中・水辺 > 時化・海が荒れる、波立つ
見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 作品を確認(amazon)
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時化・海が荒れる、波立つ
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単語の意味
風情(ふぜい)
砂(すな)
風情・・・自然とかもし出される(いい)雰囲気。その場の風景から自然と感じられる、なんとなく上品で美しい雰囲気。趣(おもむき)。味わい。「風」も「情」も「趣(おもむき)」を意味する字。
砂・・・岩石が細かくなったもの。岩が徹底的に砕かれたもので有機物が含まれていない。そのため、土(有機物が含まれる)と違って、植物は育ちにくい。砂場や砂漠に雑草が生えにくいのもこのため。
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海は、白い牙をむいていた。
丹羽 文雄 / 顔 amazon
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(川の水面に)小さな輝きが魚の鱗のように重なり合っているところもあった。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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海上に無数の棘のような白浪が立つ
森 瑶子 / 風物語 (角川文庫 amazon
酢っぱくって渋くって泡の立つ葡萄酒のような、コクの強い、野蕃な海
梶井基次郎 / 海 断片
みしみしと細かく家のきしむ音がしたかと思うと、部屋が揺れ始めた。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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