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小腸とおんなじような曲線でヌタクッている
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
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脳
くねる・波打つ
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前後の文章を含んだ引用
......のようにも見えるし、所謂 、章魚 の糞 に類似した物のようにも思える。人間と名付くる建築物 の屋根裏に在るところを見ると、貴重な滋養分の貯蔵タンクではないかとも思えるし、小腸とおんなじような曲線でヌタクッているところから想像すると、何かの消化器官のようにも考えられる。……ハテ。何だろう……わからないわからない……。 といった風に散々に首をひねらせ、苦心惨憺させ、昏迷......
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(脳の)模型は、二ヶ所両耳の後ろの所で縦に切断されていた。左耳の断面には脳味噌が詰まっており、右耳の断面には赤色と青色の血管が広がっていた。脳味噌は肥ったなめくじのように、半透明でぶよぶよしていた。蛍光灯の光が皺の一本一本の溝に当たって、脳味噌をよりリアルに浮き上がらせていた。それに比べて血管の色合いはどぎつく、現実味がなかった。二色の合成着色料で色付けした細めのスパゲッティーが、もつれ合っている感じだった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
脳髄は一種の電話交換局に過ぎない
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
汗で濡れた着物が凍ってブリキのようにかたくなる
本多 勝一 / きたぐにの動物たち amazon
「頭」カテゴリからランダム5
(頭が上下に動く)電車の振動にあわせてゆっくりと上下に揺れ始めた。見せ物で、口から不吉なおみくじを吐き出す等身大の人形のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
「骨・内臓」カテゴリからランダム5
(白いソフトボールのような死)「そういうのをメスで切り開いてみたいって気がするのよ。死体をじゃないわよ。その死のかたまりみたいなものをよ。そういうものがどこかにあるんじゃないかって気がするのね。ソフトボールみたいに鈍くって、やわらかくて、神経が 麻痺 してるの。それを死んだ人の中からとりだして、切り開いてみたいの。いつもそう思うのよ。中がどうなってるんだろうってね。ちょうど歯みがきのペーストがチューブの中で固まるみたいに、中で何かがコチコチになってるんじゃないかしら? そう思わない? いや、いいのよ、返事しないで。まわりがぐにゃぐにゃとしていて、それが内部に向うほどだんだん硬くなっていくの。だから私はまず外の皮を切り開いて、中のぐにゃぐにゃしたものをとりだし、メスと ヘら のようなものを使ってそのぐにゃぐにゃをとりわけていくの。そうすると中の方でだんだんそのぐにゃぐにゃが硬くなっていってね、小さな芯みたいになってるの。ボールベアリングのボールみたいに小さくて、すごく硬いのよ。そんな気しない?」
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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