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新潟という地も、降り積もる雪も、信雄にとっては未知な、それでいて妙に寂しげな響きを持つものであった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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田舎(いなか)
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前後の文章を含んだ引用
......ちゃんがいやや言うやろ」「……僕、新潟へ行きたいわ。雪のいっぱい降るとこで暮らしたいわ」 信雄は心とは裏腹な言葉を喋りながら、晋平の胸に頭をこつこつ打ちつけた。新潟という地も、降り積もる雪も、信雄にとっては未知な、それでいて妙に寂しげな響きを持つものであった。 死んだ馬車の男の体を覆っていた花茣蓙の色濃い菖蒲の紫、忽然と消え去ったやました丸の老人、そして夜は舟の家に行ってはいけないという父の言葉……。それらがまだ滑ら......
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妙(みょう)
・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
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