西風がふたりの後方から吹いて来て、水面に浮かんでいる一本の 縄 を流れとは反対の方向に動かした。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
川
風
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......かったが、邦彦はそこに顔を埋めていった。それはすぐに離れて行ったが、初めて嗅いだ口紅の匂いが、いつまでも邦彦の唇に残っていた。「小太郎、もう帰ってけえへんわ」 西風がふたりの後方から吹いて来て、水面に浮かんでいる一本の縄を流れとは反対の方向に動かした。川をのぼって行くよじれた短い縄を見つめながら、邦彦は、三本足で歩いている小太郎の姿を思い浮かべた。「小太郎、もう帰ってけえへんわ」 まち子は同じ言葉を同じ調子で......
ここに意味を表示
川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
四十九曲がりといわれるほど蜿蜒屈曲して流れる川
幸田 露伴 / 蘆声 amazon
どぶ色をした大きな河。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
たむろしていた風が、焚き火に吸い寄せられたように、庭の片隅から起ちはじめる
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
このカテゴリを全部見る
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
河原のところどころに、島のように点在する高み
大岡 昇平 / 野火 amazon
眼にうつる流れが海のように青々と深みをまして迫ってくる
水上 勉 / 越前竹人形 (1980年) amazon
「風」カテゴリからランダム5
湿気を充分に含んだ風は裾前 をあおってぞくぞくと膚に逼 った。
有島武郎 / 或る女
同じカテゴリの表現一覧
水面・水中・水辺 の表現の一覧
風 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ