進んでいるのか退いているのか、ただ無限の中に手足を動かしている気がし出した。
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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泳ぐ
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......振り返って云った。 「さあ、ここからみんな抜き手よ」 やがて一行は扇 形に開く河口から漠々 とした水と空間の中へ泳ぎ入った。小初はだんだん泳ぎ抜き、離れて、たった一人進んでいるのか退いているのか、ただ無限の中に手足を動かしている気がし出した。小初が無闇に泳ぎ抜くのは、小初が興奮しているからである。初め小初は時々自分の側面に出て来る薫の肉体に胸が躍 った。が、その感じが貝原の小初を呼び立てる高声に交り合......
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泳ぐの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
彼は大学のプールで、灰田の後ろを泳ぎながらいつもその足の裏を見ていた。夜の道路を運転する人が、前の車のテールライトから目を離さないのと同じように。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
進んでいるのか退いているのか、ただ無限の中に手足を動かしている気がし出した。
岡本かの子 / 渾沌未分
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
しゃくりあげる自分の声しか聞こえない時間がしばらく過ぎて
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
風呂敷包みをまるでアンパンか何かのように子供らしく背後に隠して
林 芙美子 / 魚の序文「風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)」に収録 amazon
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