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(病死)病気というものは決して学校の行軍のように弱いそれに堪えることのできない人間をその行軍から除外してくれるものではなく、最後の死のゴールへ行くまではどんな豪傑でも弱虫でもみんな同列にならばして嫌応 なしに引き摺 ってゆく
梶井基次郎 / のんきな患者 ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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死ぬ
病気・体調が悪い
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......えないではいられなかった。それはその統計のなかの九十何人という人間を考えてみれば、そのなかには女もあれば男もあり子供もあれば年寄 もいるにちがいない。そして自分の不如意や病気の苦しみに力強く堪えてゆくことのできる人間もあれば、そのいずれにも堪えることのできない人間もずいぶん多いにちがいない。しかし病気というものは決して学校の行軍のように弱いそれに堪えることのできない人間をその行軍から除外してくれるものではなく、最後の死のゴールへ行くまではどんな豪傑でも弱虫でもみんな同列にならばして嫌応 なしに引き摺 ってゆく――ということであった。
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彼女の魂は、おそらくはしかるべき段階を経て、 70 年間連れ添った古巣の身体を永遠に離れてしまった
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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病気・体調が悪いの表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
純の腕の中にリエは濡れた雑巾のようにぐったりしていた。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
病気以来、自分の身体を爆薬のように怖れる
円地 文子 / 朱(あけ)を奪うもの amazon
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「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
おかあさんを横に潰 したような膨 れた顔
岡本かの子 / 雛妓
日頃の疲れや 錆 のようなもの
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
(手榴弾による負傷)彼の身体の上にあの手榴弾の爆裂した瞬間の、ぐにゃりとした感覚、意識と体液とが混合したようなねばねばした瞬間がおそいかかってきた。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
病は苦悩の多く強いものではなかったが、美しい花の日に瓶中(へいちゅう)に萎れゆくがごとく、清らかな瓜(うり)の筐裏(きょうり)に護られながらようやく玉の艶を失って行くように、次第次第衰え弱った。
幸田 露伴 / 連環記 amazon
「生と死」カテゴリからランダム5
私も荒海に身を投げて自殺して、あの男へ情熱を見せてやろうかしらとも思う
林芙美子 / 新版 放浪記
消えかかる松明 の火のように、静かに息をひきとった
芥川龍之介 / 偸盗
(遺品のかんざしを)見つめていると、ありし日の女の姿が、ぼっと、眸にひろがって来る気さえする。
吉川英治 / 無宿人国記
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