風が強くて、会話をぼろぼろになった旗... | 風の表現・描写・類語｜小説の言葉集

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風が強くて、会話をぼろぼろになった旗のように吹きちぎる

曽野綾子 / 夫婦の情景　作品を確認（amazon）

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風がどうと鳴り

宮沢賢治 / 風の又三郎

暗い街角には人がいない。秋風が一番の主役だ。道を曲がっても曲がっても同じ月光に照らされた淋しい夜だ。透明な空気の中で、時間が変なよどみ方をしている。

吉本ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ秋風夜景・夜の眺め閑散・人気（ひとけ）がない

師走しわすの風に叩かれた道頓堀川の水面が、小さくさざめいていた。

宮本輝「道頓堀川（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ風潮風・海に吹く風

奥入瀬（おいらせ）の流れを吹く風が、一晩で積った落葉の上を、まるで箒で片寄せるように、あっちこっちへ小さい吹き溜りをつくっていった。

林芙美子 / 山中歌合「風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫は 1-4)」に収録　amazon関連カテ枯れ葉・葉が散る風

べたべたした風

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そんなに飛ばすと事故るよ、という声は風に紛れて届かないだろう

吉本ばなな「アムリタ（下） (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ車が走る車窓からの風景よく聞こえない・不明瞭な音風を受ける

流れ風が、始めてなま暖かく、柱の間を吹いて、うす甘い凌霄花（のうぜんかずら）のにおいが、どこからかそっと一同の鼻を襲った。

芥川龍之介 / 偸盗

（手入れされた古い家の前で）家がゆったり呼吸するように、一筋の風が通りすぎていった。

小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon

行き場のない考えごとを涼しい風がさらってゆく。ビルの谷間にそれは暗くよどんで闇をつくる。

吉本ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ夜考える・頭を回転させる閑散・人気（ひとけ）がない風を受ける

生物の体温を持った、厚ぼったい風

大岡昇平「野火（新潮文庫）」に収録　amazon

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