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(傾いた陽)路上のどんな小さな石粒も一つ一つ影を持っていて、見ていると、それがみな埃及 のピラミッドのような巨大 な悲しみを浮かべている。
梶井基次郎 / 冬の日 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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夕日・西日
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......た、灰色の洋風の木造家屋に駐 っていて、その時刻、それはなにか悲しげに、遠い地平へ落ちてゆく入日を眺めているかのように見えた。 冬陽は郵便受のなかへまで射しこむ。路上のどんな小さな石粒も一つ一つ影を持っていて、見ていると、それがみな埃及 のピラミッドのような巨大 な悲しみを浮かべている。――低地を距てた洋館には、その時刻、並んだ蒼桐 の幽霊のような影が写っていた。向日性を持った、もやしのように蒼白い堯の触手は、不知不識 その灰色した木造家屋の方へ伸......
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山の端から朝日が昇る。湖の町を、太陽の光が順番に洗っていく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
夜になると通りを走る車のライトと店の灯りで、日中とはまた別の街のように見えた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
山々が夕陽の最後の光を映して薄紫に輝き、頂きのなだらかな線をしばらく黒く強く暮れ残る薄白い夕の空にきわだって見せていたが、やがて潮が引くように次第に暮の色が山並から下りて来る。
野間宏 / 第三十六号「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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