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たった今土の底から立ち上がったようなくぐもった声

高樹のぶ子 / その細き道 (文春文庫　作品を確認（amazon）

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低い（こもり・重い）こだま・やまびこ・反響する

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単語の意味

くぐもる

くぐもる・・・声がこもる。声が物の影から出てきたようにハッキリしない。

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喉笛（のどぶえ）をあけっ放（ぱな）した低い声

有島武郎 / 或る女

喉の内側をぐんと押すような低い声

朝井リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録　amazon

不思議な声だ。ちょっとした感情の変化で、まるでスイッチで周波数を切りかえるみたいに声のトーンががらりとかわるのだ。

村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ高い声・甲高い声・奇声低い（こもり・重い）

低い含み声だが、それは自信に満ち満ちた高圧的な口調

低くくぐもった声

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床に乱雑に放られたままの大量の衣類がピアノの音を吸って、反響が変わってしまっていた

宮下奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ演奏する・楽器を鳴らすこだま・やまびこ・反響する

たった今土の底から立ち上がったようなくぐもった声

関連カテ低い（こもり・重い）こだま・やまびこ・反響する

ボールと泡立て器を取り出し、ホイップクリームを泡立てる。　その時のカシャカシャいう音は、ひっそりした売場に隅から隅まで響きわたるので、いつもわたしは恥ずかしい思いをする。

小川洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録　amazon

がらんとしているので声がよく響いた。

吉本ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録　amazon関連カテこだま・やまびこ・反響する閑散・人気（ひとけ）がない

大声がこだまする。体から切り離された三葉の声が、山と湖に反射してひととき大気に満ちる。

新海誠「小説君の名は。 (角川文庫)」に収録　amazon関連カテ大声こだま・やまびこ・反響する

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三人がそれぞれ申し合わせたように口を閉ざしてしまった

宮本輝 / 螢川「螢川・泥の河（新潮文庫）」に収録　amazon

まるでひとごとみたいにしみじみと言った

吉本ばなな「アムリタ（下） (新潮文庫)」に収録　amazon

虫が匍（は）うような沈黙が来た。

石坂洋次郎 / 若い人　amazon

すとん。　と幕のように沈黙が落ちてきた。

吉本ばなな / 満月キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録　amazon

とても静かな神経を慰撫するような声

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谷音が天の旋律のように心を魅了する

中河与一 / 天の夕顔　amazon

外部が騒々（そうぞう）しいだけに部屋の中はなおさらひっそりと思われた。

有島武郎 / 或る女

地から湧き出るような（笛太鼓の音）

石坂洋次郎 / お山「わが日わが夢」に収録　amazon

一本の糸のように漂っている音

星は語らない。ただはるかな山すそから、干潮になった無月の潮騒（しおざい）が、海妖（かいよう）の単調な誘惑の歌のように、なまめかしくなでるように聞こえて来るばかりだ。風が落ちたので、凍りついたように寒く沈み切った空気は、この海のささやきのために鈍く震えている。

有島武郎 / 生まれいずる悩み関連カテ星冬の空波の音・潮騒

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