中へ入ると、板石を敷きつめた入れこみに、厚さ五寸の欅の一枚板の大きな食卓が三つ。それを、つくりつけの腰掛けがぐるりとまわっている。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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料理屋
店内の雰囲気
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前後の文章を含んだ引用
......る。 あたりの商家とまったく変らぬ店がまえで、〔丸治〕の表札のみの、看板もなくのれんも掛かっていない。 ただ、格子窓からもれる灯のあかるさが、客を待っている。 中へ入ると、板石を敷きつめた入れこみに、厚さ五寸の欅の一枚板の大きな食卓が三つ。それを、つくりつけの腰掛けがぐるりとまわっている。 二階にも客座敷があるけれど、むかしから私は、この入れこみで酒食をするのが好きであった。 気がおけなくとも、塵ひとつとどめぬ店である。 食卓の上に、セルロイドを......
単語の意味
ぐるり
ぐるり・・・1.周囲。まわり。あらゆる方向。
2.物が一回転するさま。物の周りを一回転するさま。ぐるっと。
2.物が一回転するさま。物の周りを一回転するさま。ぐるっと。
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料理屋の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(料亭)小さな門を開けると、石畳の路地に置行燈の灯りがともっている。そこを入って茶室めいた客室の前へ立つとき、出迎えの女中さんが二人、すでに待ちうけていて、小庭に面した障子がしずかに開く。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
東京の料理屋らしい洗煉 された夏座敷
岡本かの子 / 渾沌未分
小ぢんまりとした料亭
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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店内の雰囲気の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
カウンターが一本、テーブル席が五つほどある店内
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
レコードショップの自動扉が開いて、聞き覚えのあるポップスが流れ出し、すぐにまた閉ざされる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
(そのパン屋は)遠くから来る人はほとんどいないし売切れるほどの行列ではないので、人々の表情に切迫感や過大な期待はない。「明日の朝、おいしいパンを食べられる」という静かな喜びだけがそこにある。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
狭いプレハブの事務所には冷房がなく、事務机の横に置かれた真新しい感じの扇風機が音もなく回っている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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「室内のようす」カテゴリからランダム5
ブルースっぽい乾いた部屋
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
(えり子が亡くなって雄一が残った部屋)部屋中が夜の中でしんと静まって、雄一の声を聞いているようだった。この部屋もまたえり子さんの不在にとまどっているように感じ続けていた。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
少し開いた戸から 一条 の光が流れこんでいる。光の中に無数の 埃 がういている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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犬が一匹、忠実に山羊を守りみちびいていた。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
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