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彼が死んだ夜から私の心は別空間に移行してしまい、どうしても戻ってこれない。昔のような視点で、どうしても世界を見ることができない。頭が不安定に浮き沈みして、落ち着かずにぼんやりいつも重苦しい。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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喪失感(大切なものを失う)
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前後の文章を含んだ引用
......としたらなんと切ないことであろうか。 恋人を亡くしたのは長い人生、と言っても二十年やそこらだが、のうちで初めての体験で私は息の根が止まるかと思うくらい苦しんだ。彼が死んだ夜から私の心は別空間に移行してしまい、どうしても戻ってこれない。昔のような視点で、どうしても世界を見ることができない。頭が不安定に浮き沈みして、落ち着かずにぼんやりいつも重苦しい。人によっては一生に一度もしなくていいことのひとつにこうして参加してしまったことを、ただ残念に思う。 そりゃあ、まだ私たちは若かったし、人生最後の恋ではなかったか......
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喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
泣きそびれてしまったのだ。ただ、心ががらんとした。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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「心」の言葉を含む悲しみの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
同情されるのって、真冬に飲む温かなココアみたいに、ほっとする心地よさがある。言い方にもよるけど、「だいじょうぶ?」と心配されると、気分がほこほこするときもある。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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私が死んでしまえば、誰よりもお母さんが困るのだもの……。
林芙美子 / 新版 放浪記
椅子を蹴った。椅子が揺れる。男の身体が落下し、途中でロープにより引っ張られる。天井の軋む音がする。《…略…》首に、黄色いビニール製のロープが食い込む。下顎から、耳の後ろへとロープの輪が締まる。鼻が、息を吸い込むために震えた。喘ぎ声が出る。 足が前後に動く。蹴られた椅子が倒れる。水泳の訓練を行うかのように、足は揺れる。揺れは速い。ほどなく、遅くなる。口から涎がこぼれた。泡が、喘ぎ声とともに、唇の端からこぼれる。両手が、首に食い込んだビニールロープに伸び、皮膚とロープの隙間を探している。爪が首もとの皮を引っ掻いた。 血圧が上昇したのだろう、顔面と眼球が赤く、滲んだ。首のまわりが膨らむ。痙攣がはじまる。身体から力が抜ける。顔面は色を失い、みるみる白で染まっていく。ふわっと浮かぶように力が抜け、身体が左右に揺れる。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
子ども産むのってすごく痛いんだって。スイカを鼻の孔から出しながら、腰を金づちで殴られるくらい苦しいらしいよ。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
(蜂の死骸)蜂が玄関の屋根で死んでいるのを見つけた。足を腹の下にぴったりとつけ、触角はだらしなく顔へたれ下がっていた。
志賀 直哉 / 城の崎にて「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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