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近道のつもりで当てずっぽうに一つ角を曲がったばかりに、自分がどこを歩いているのかわからなくなってしまった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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迷子・道に迷う
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前後の文章を含んだ引用
......いるロバータ・フラックの《やさしく歌って》のハスキーな、どことなくあどけない感じの歌声が反復されていた。 そのうち、いつも人から方向音痴を呆れられている蒔野は、近道のつもりで当てずっぽうに一つ角を曲がったばかりに、自分がどこを歩いているのかわからなくなってしまった。細い通りの横断歩道で立ち止まると、車が一台通り過ぎるのを待った。顔を上げてビルの看板を見ていると、傍らで、「わたし、おかしいと思うんです。」と声がした。蒔野は驚......
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迷子・道に迷うの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
いくら歩いても、よくわかる場所に出なかった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
この街道を右に行くのか左に行くのか、そこで少し迷った。たぶん左だろうと自分の方向感覚を信じて進んでみる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
自分の家のある方向を指さそうとしたが、いったいそれが正確にどちらの方向に位置しているのか僕にはわからなくなっていた。奇妙な角度に折れまがった曲り角をいくつも通り抜けてきたせいだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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人間は、心の中で震える小さな弱い何かをきっと持っていて、たまに泣いたりしてケアしてあげたほうが、きっといいのだろう。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
貞世はその膝 に突っ伏してすすり上げすすり上げ可憐 な背中に波を打たした。
有島武郎 / 或る女
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