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倦怠 は暑さのせいでも、閑暇のせいでもない。僕と母はほとんど魂を抜かれて、もう何をすることも 億劫 になっていた
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
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だるい・気分が重い・倦怠感
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前後の文章を含んだ引用
......体を現したその日のことを、僕は忘れない。 荒れた桜の森にかまびすしく油蝉の鳴く、真夏の午後のことだ。僕と母は風の通る大広間の中央に籐の枕を並べて昼寝をしていた。倦怠は暑さのせいでも、閑暇のせいでもない。僕と母はほとんど魂を抜かれて、もう何をすることも億劫になっていたのだった。 女中も運転手も、一学期が終わるのをしおに邸を去っており、僕と母はものすごく広く感じられる邸の中に、まるで灼熱の砂漠の上の虫のように身を寄せ合っていた......
単語の意味
倦怠(けんたい)
億劫(おくこう・おっこう・おっくう)
倦怠・・・1.同じ物事が長く、もしくは何度も続いて、いやになる。飽きて嫌気が差すこと。
2.体や心がだるいこと。「倦怠感」
2.体や心がだるいこと。「倦怠感」
億劫・・・1.仏教における時間の最長単位である「劫(こう・ごう)」の一億倍。転じて、極めて長い時間。永遠。万劫(ばんごう・まごう・まんごう)。
2.(時間が長くかかってやりきれないという意味が転じて)面倒くさくて気が進まないこと。何もやりたくない気持ち。(「おっくう」と読む場合が多い)
2.(時間が長くかかってやりきれないという意味が転じて)面倒くさくて気が進まないこと。何もやりたくない気持ち。(「おっくう」と読む場合が多い)
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だるい・気分が重い・倦怠感の表現・描写・類語(気分が晴れない・落ち込むのカテゴリ)の一覧 ランダム5
身体中がだるくなって、どこもかしこもかきむしりたくなるほどだるくなって
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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考えに耽っていた《…略…》お悔みに行ったような顔をして。
三島 由紀夫 / 美徳のよろめき amazon
風船のように萎んでしまう。
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
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「おい」と良人は割に気軽に声を掛けた。 「何?」細君は 艶 のない声で 物憂 そうな眼を挙げた。
志賀 直哉 / 好人物の夫婦「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
声の調子さえもおとろえて力のない雨だれの音のような退屈な講義
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
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