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私はまるで、兎がひとねむりするみたいに、死にたいと云うことをこころやすく云ってみる。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:67% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......事だ。  こころのなかで、ひそかに、私は神様を憎悪する。こころやすく死んでしまいたいとくちにするような女がいる。それが私だ。本当に死にたいなんて考えないのだけれど、私はまるで、兎がひとねむりするみたいに、死にたいと云うことをこころやすく云ってみる。それで、何となく気が済むのだ。気が済むと云う事は一番金のかからない愉しみだ。  死ぬと云えば、すぐ哀しくなってきて、何となくやりきれなくなる。  何でも出来るような......
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兎(うさぎ)
・・・ウサギ科の哺乳動物。小形で、耳と後ろ足が長くてよく跳ねる。日本でよく飼われている白色在来種は目が赤い。繁殖力が強い。歴史的に人間との関わりが深く、世界各地の伝承に登場する。
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君の心は妙にしんと底冷えがしたようにとげとげしく澄み切って、君の目に映る外界の姿は突然全く表情を失ってしまって、固い、冷たい、無慈悲な物の積み重なりに過ぎなかった。無際限なただ一つの荒廃――その中に君だけが呼吸を続けている、それがたまらぬほどさびしく恐ろしい事に思いなされる荒廃が君の上下四方に広がっている。波の音も星のまたたきも、夢の中の出来事のように、君の知覚の遠い遠い末梢まっしょうに、感ぜられるともなく感ぜられるばかりだった。すべての現象がてんでんばらばらに互いの連絡なく散らばってしまった。その中で君の心だけが張りつめて死のほうへとじりじり深まって行こうとした。重錘おもりをかけて深い井戸に投げ込まれた灯明のように、深みに行くほど、君の心は光を増しながら、感じを強めながら、最後には死というその冷たい水の表面に消えてしまおうとしているのだ。  君の頭がしびれて行くのか、世界がしびれて行くのか、ほんとうにわからなかった。恐ろしい境界に臨んでいるのだと幾度も自分をいましめながら、君は平気な気持ちでとてつもないのんきな事を考えたりしていた。そして君は夜のふけて行くのも、寒さの募るのも忘れてしまって、そろそろと山鼻のほうへ歩いて行った。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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