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「お 尻 が、四角になってきてん。ここ二、三年のあいだに」《…略…》確かに弘美の大きな尻からは、丸いものが取れてしまっているようだった。取れたというよりも、新たに生まれた余分な肉が、かどにだけこびりついて、それで四角に変化してしまったように見える
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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尻
太った体形・大きなお腹
おばさん・熟女
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前後の文章を含んだ引用
......五年前は、きっと千日前や日本橋あたりの大衆食堂でよく見かける気っ風のいい娘たちみたいに、自分の容貌など度外視したにぎやかな化粧で、顔面だけを飾っていたのだろう。「お尻が、四角になってきてん。ここ二、三年のあいだに」 声を張りあげて、弘美は自分の臀部を邦彦のほうへ突き出した。数人の通行人が、ぎょっとした顔つきで二人の姿を見ている。「四角に……?」「そうやねん。ほんまに四角いお尻になってしもてん。もう、いやになるわ」 邦彦は笑いながら、スカートの上から弘美の尻を見つめた。そう言われれば、確かに弘美の大きな尻からは、丸いものが取れてしまっているようだった。取れたというよりも、新たに生まれた余分な肉が、かどにだけこびりついて、それで四角に変化してしまったように見えるのだった。「四角いお尻した女なんて、もうあわれなもんやわ」 弘美は心斎橋から地下鉄に乗ると言った。何となく邪険に別れてしまう気になれなくて、邦彦は心斎橋筋を弘美......
単語の意味
尻・臀・後(しり)
尻・臀・後・・・1.腰のうしろ下部で、肉が豊かについている部位。座るときや腰をかけるときに下に位置するところ。肛門(こうもん)と尾てい骨がある辺り。尻(けつ)。臀部(でんぶ)。御居処(おいど)。
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
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女のように尻のすべすべと大きい庶務主任
藤枝 静男 / 犬の血 amazon
ゴム鞠のようなお尻の円みは男の太腿の上にくびれてはまり込み
永井荷風 / 腕くらべ amazon
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臍のまわりにはそれを囲むように肉がついて、横に何本も線が入って、ゆるい渦を巻いていた。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
由美江は芋のように肥り
上林 暁 / 薔薇盗人「昭和文学全集〈14〉」に収録 amazon
相撲取りのように腹のつき出た婆ァや
岩野 泡鳴 / 耽溺 amazon
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(淫売婦は)電気の下で見ると、もう四十位の女で、乾いたような崩れた姿をしていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
(美魔女)とても四十七歳には見えなかった。単に若く見える、というのではなく、そもそも年齢というものから 瑞々しく解き放たれているのだった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
彼女の美は三十歳手前で燃えつきる。疲れて、色褪せてゆく。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
開き切った花のような中年の美しさ
伊藤 整 / 氾濫 amazon
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肛門は巨大で捲れ上がりまるで苺のようだ
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
「体つき・体型・体全体の様子」カテゴリからランダム5
後ろから見ても太股のくっついてあるべきところがくっきり離れており、背中を丸めれば肋骨が浮いて見え、これでは今年四十になる巻子なのに、こうしてみると五十代にも見えるやないの、それともこれはそういう角度、しかし首がそんなに細いですかというほど小さく見え、そのぶん頭が大きく見えた。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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近所で評判のまぶしいほどの美人
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
街といっても原宿や渋谷でもない地方都市なのに、亜美ちゃんはファッション雑誌の撮影隊や芸能事務所の大人に声をかけられるようになり、わざわざ彼女の自宅にまでやって来て名刺を置いてゆく人も現れた。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
彼女は 38 か 39 だったはずだ。そして実際に彼女は 38 か 39 に見えた。肌も美しく、身体もほっそりと引き締まっていたから、それなりのメイクアップをすれば 20 代後半でとおったかもしれない。でも彼女はとくにそのような努力を払っていなかった。ミュウは年齢が自然に浮かび上がらせるものをそのとおり受け入れ、そこに自分をうまく同化させているように見えた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
加奈子は、美しい花が、あやぶい風に吹き廻されるような美観で
岡本 かの子 / 春「岡本かの子全集 (第2巻)」に収録 amazon
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