水が水を削る音
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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川の音(せせらぎ)
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前後の文章を含んだ引用
......なってきた絃を顎を上げて受けとめているうちに私の喉は斜めにまっすぐ伸びた。 流れる川の音は窓を閉めていても五階の私たちの部屋まで響いてくる。普段は意識しないが、水が水を削る音は常に響いていて、耳を澄ませば鼓膜はこまかく震える。完璧な沈黙が訪れないから私は独りでいるときでも完璧な孤独に陥ることはない。 夜の闇が溶けた黒く大きな川の向こ......
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石の多い川の音が円い甘さで聞こえる
川端 康成 / 雪国 amazon
雨で水かさを増した川音がズシンズシンとまるでだれかに背中をどやされるみたいに響いてくる
三浦哲郎 / ユタと不思議な仲間たち amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
フルートの旋律が鳥のさえずりのように鋭く宙を舞う
竹下文子 / 風町通信(喫茶店) amazon
四月に 入ると花が咲くように京都の町々全体が咲き賑わった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
白いカモメたちが怠りのない目であたりをうかがいながら、広場の石畳をゆっくりと歩いていた。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
水は窪地の奥に湧いていた。いぼのように火山灰を盛り上げて吹き出し、薄く膜のように 溜っていた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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