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蝋燭の光が、吹きすさぶ雨の中でちらちら並んでいた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:17% 作品を確認(amazon)
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揺れる炎・ともし火 蝋燭(ろうそく)
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......くして父と母が寝入ったのを確かめると、信雄はそっと起きあがり、川に面した階段のそこだけ板を打ち忘れた小さなガラス窓から、少年の家を捜した。 対岸の家々に灯された蝋燭の光が、吹きすさぶ雨の中でちらちら並んでいた。そして、湊橋があるあたりの、川面すれすれのところで、人魂のように頼りなげに上下している黄色い灯をみつけた。 ああ、あれがあの子の家かと思うと、信雄はガラスに顔を......
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蝋燭の光が、吹きすさぶ雨の中でちらちら並んでいた。
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