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ヒューヒューと風の叫び、その風に波がしらを折られる
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:22% 作品を確認(amazon)
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時化・海が荒れる、波立つ
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前後の文章を含んだ引用
......って、甲板へ出て行った。真暗な夜で、見えるものは何にもなかった。ただマストの高い処に小さな灯が一つ、最初星かと思った程に遠く見えただけだった。人っ子一人いない。ヒューヒューと風の叫び、その風に波がしらを折られる、さあさあというような水音、それだけで、汽罐の響きも、鎖の音も今は聴えなかった。船は風に逆らい、黙って闇へ突き進む。それは何か大きな怪物のように思われた。 彼は......
単語の意味
叫ぶ・号ぶ(さけぶ)
叫ぶ・号ぶ・・・1.何かを訴えるために、大きな声を出す。大声を発する。大声で言う。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
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見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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水が死んでいるせいか、羊かんを流したようにぴったりと動かない。
林 芙美子 / 松葉牡丹「林芙美子文庫〈〔第9〕〉松葉牡丹 (1950年)」に収録 amazon
(川は)真黒でドブ臭かった。その黒い水の上に仔犬の死骸やふるいゴム靴が浮いていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
泡の中から彼の姿がのぞくと、揺らめく水面が肩の輪郭をなぞってベールのように盛り上がる。彼はそのベールを被ったまま、プールサイドに向かってゆっくりと泳ぐ。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
波の背 に乗って四十五度くらいの角度に船首を下に向けながら、帆をいっぱいに開いて、矢よりも早く走って行く一艘 の船!
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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自然の暴虐
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