冷めた幻滅
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:10% 作品を確認(amazon)
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興ざめ・白ける
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前後の文章を含んだ引用
......奏にもあったはずの、あの現下の完成を待ちきれずに、もう芽吹こうとしている次なる音楽の瑞々しい気配がなかった。いやむしろ、既に顔を覗かせつつある幾つかの芽に、彼は冷めた幻滅を感じているのだった。 これまで通り、彼は自分が、音楽家として、もう一段上の高みにまで至り得ることを信じていた。しかし、そのつもりでいながら、どうも目指していた......
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興ざめ・白けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
十代の後半をこの男とともにすごした思い出はあったが、だからと言って愛情のようなものはなかった。同じ通勤電車で何年も顔を合わせているサラリーマンの人生が、自分に関わってこないのと似ていた。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
今しがたまで身を沈めていたあの満足の余奮から、突然、つき飛ばされたように醒めていく
石原 慎太郎 / 行為と死 (1967年) amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
ぽかんとした気を抜いた顔をして、鼻を詰め口を開 けて息をした。
岡本かの子 / 母子叙情
雑巾切れのように、クタクタになって帰ってくる
小林多喜二 / 蟹工船
「退屈」カテゴリからランダム5
(山から帰ってきた)母は精気というものを山の 彼方 に置いてきてしまったようだった。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
羽山純一は、薬缶の沸くのを待ちながら、所在なさそうにじっと薬缶に眼を注いでいる。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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