(熱情が冷める)弾力を失ったゴム糸のように間抜けてゆるく、二人の間は段々と延びて行くように感じられた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:14% 作品を確認(amazon)
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興ざめ・白ける
倦怠期
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前後の文章を含んだ引用
......かった。夜が更けるに従って、彼は寧ろ苦痛になって来た。登喜子との気持も二度目に会って彼が自分のイリュージョンを捨てたと思った時が寧ろ一番近かった時で、それからは弾力を失ったゴム糸のように間抜けてゆるく、二人の間は段々と延びて行くように感じられた。彼は今も猶登喜子を好きながら、それが熱情となって少しも燃え立たない自分の心を悲しんだ。愛子との事が自分をこうしたと云いたい気もした。然し実は愛子に対する気持が既......
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興ざめ・白けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
張り詰めていた彼の昂奮も急に吸われるように醒めて来た。
横光 利一 / 悲しみの代価「日本の文学〈第37〉横光利一 (1966年) 悲しみの代価 日輪 上海 他」に収録 amazon
熱狂はみるみる潮のように引いて
福永 武彦 / 草の花 amazon
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倦怠期の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
サトウとの生活は錆付いた沼のようにひっそりと淀んでいた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
「この島に足りないものは何だ」と言ってきたのだ。錆びたナイフで、無理やり突いてくる印象がある。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
胸や腹がひどく疲れて今にもからだが二つに折れさうに思はれました。
宮沢賢治 / ひかりの素足
びっくりしたり胸打たれたりしてほしかった。 できないほど、疲れている。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
彼女が深く息を吐くと、それは狭い海峡を越えて吹き渡ってくる熱風のように天吾の乳首にあたった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
「退屈」カテゴリからランダム5
身動きすると苦しく、目をつぶると靄(もや)のような眠気がかぶさってくる。
北 杜夫 / 谿間にて「新潮日本文学 61 北杜夫集―楡家の人びと・他」に収録 amazon
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