海は夕暮の陽を受け赤く、ジャンク(帆船)が黒い 染みのように点々と浮んでいました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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夕方の海
船・ボート
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前後の文章を含んだ引用
......ふかく懊悩されてきたにちがいない。何故なら、老司祭は机の上に肘をついたまま、掌で額を支えてしばらく黙っていられたからです。 部屋からは澳門の港が遠くみえますが、海は夕暮の陽を受け赤く、ジャンクが黒い染みのように点々と浮んでいました。「もう一つ、私たちには義務があります。それは私たち三人の師であったフェレイラ神父の安否をたずねることです」「フェレイラ師については、その後、いかなる知らせも手に......
単語の意味
帆船(はんせん)
帆船・・・帆(ほ、船の柱に張られた布)に風を受けて走る船。帆掛け船(ほかけぶね)。
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夕方の海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夕方の海は、いつもオレンジ色の鏡のように光っていた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
朱を流しながら灼熱の太陽をどっぷり飲み込んでいく海
宮尾登美子 / 楊梅 amazon
海の上は少し墨汁 を加えた牛乳のようにぼんやり暮れ残って
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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船・ボートの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
発動機がバタバタ動き出した。船尾で水が掻 き廻されて、アブクが立った。
小林多喜二 / 蟹工船
犇々(ひしひし)と上げくる秋の汐(しお)が、廂(ひさし)のない屋根舟を木の葉のように軽くあおる
長与 善郎 / 青銅の基督 amazon
船首が、恍惚とした薄い顎のような形に仰向く
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
一日中船室の丸窓から東支那海の黒い海面が、浮んだり、沈んだり、傾いたりします。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
小さい軽便が海の方からやって来る。 海からあがって来た風は軽便の煙を陸の方へ、その走る方へ吹きなびける。 見ていると煙のようではなくて、煙の形を逆に固定したまま玩具の汽車が走っているようである。
梶井基次郎 / 城のある町にて
ライトバンがロデオの馬のようにお尻を跳ね上げながら走る
干刈 あがた / ウホッホ探険隊 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
深く走っていく水が、縮緬の皺のように繊細に光る
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
紺碧色のゼリーを流し込んだ大きな器のような地中海
泉 優二 / さよならと言ってくれ amazon
ひとつぶが〇・五カラットもあるダイヤモンドのような夜光虫
森 瑶子 / 星と夜光虫と雪とバラと「彼と彼女 (角川文庫)」に収録 amazon
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