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模範船の艫から一字を引いて怪火 のように流れる炭火の火の子とをながめやる。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:34% 作品を確認(青空文庫)
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船・ボート
軌跡・足跡・轍
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前後の文章を含んだ引用
......りになって船を見送る女たちの群れはもう命のない黒い石ころのようにしか見えない。漁夫たちは艪をこぎながら、帆綱を整えながら、浸水 をくみ出しながら、その黒い石ころと、模範船の艫から一字を引いて怪火 のように流れる炭火の火の子とをながめやる。長い鉄の火箸 に火の起こった炭をはさんで高くあげると、それが風を食って盛んに火の子を飛ばすのだ。すべての船は始終それを目あてにして進退をしなければならない。炭火が......
単語の意味
艫(とも・ろ)
艫・・・1.船の後方部分。船尾。とも。⇔ へさき・みよし。
2.船の前方部分。船首。
2.船の前方部分。船首。
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貨物船がまるで見捨てられたように浮かんでいる。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
船はやがて乗りたての船客の足もとにかすかな不安を与えるほどに速力を早めて走り出した。
有島武郎 / 或る女
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二速三速でキュイーンとエンジンの回転数を上げているときの麻薬的快感
村上春樹 / 遠い太鼓 amazon
白い軌跡を描き、オレンジ色の炎の固まりとなったロケットは、あっという間に低く垂れ込めた雲を突き破り、視界から消え去っていった。 そしていま──。 遥かに、エンジンの轟音だけが、かすかにきこえる。 それはまるで、モノトーンが佃たちに残した別れの言葉のようだった。 一陣の強風がロケットの軌跡を 薙ぎ、かき消した。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
バスは、官庁街の広い通りを揺れて行く。
岡本かの子 / 母子叙情
車両がレールの切れ目にストンストンと落ちる連続音
高樹のぶ子 / その細き道 amazon
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黄いろい埃がまたF市の街からまいのぼり、古綿色の雲や太陽をうす汚くよごしている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
一種譬 えようのない魅力の深さに、全霊を吸い寄せられ吸い奪われてしまって
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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