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完全に寝たきりになった重竜は、表面的な機能障害よりも、更に深い部分の衰亡が著しかった。二度目の発作と同時に、重竜は急激に言葉を失っていった。失語症であった。医者はまだまだ症状の悪くなっていくことを告げ、もはや回復の困難なことをほのめかした。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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寝たきり
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...... 竜夫は自転車を力一杯こいで行く関根の姿を見送った。関根の姿が見えなくなると小箱の蓋を開けて、何度も英子の写真に眺め入りながら、市電の停留所まで歩いていった。 完全に寝たきりになった重竜は、表面的な機能障害よりも、更に深い部分の衰亡が著しかった。二度目の発作と同時に、重竜は急激に言葉を失っていった。失語症であった。医者はまだまだ症状の悪くなっていくことを告げ、もはや回復の困難なことをほのめかした。 その夜、竜夫は病院の一室で語れぬ父に話しかけた。大森に、父の若いころの写真を見せてもらったことを伝えると、重竜は顔を歪めてただ笑っていた。言っている意味が、ち......
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寝たきりの表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
完全に寝たきりになった重竜は、表面的な機能障害よりも、更に深い部分の衰亡が著しかった。二度目の発作と同時に、重竜は急激に言葉を失っていった。失語症であった。医者はまだまだ症状の悪くなっていくことを告げ、もはや回復の困難なことをほのめかした。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
意識はなくなってもひげは伸びるとみえて、白い 粗朶 のような口ひげは 蝶番 がこわれたかと思うほど大きくあけた口のまわりで、 艶 を失ってこまかく震えている。
向田邦子 / ダウト「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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どうしてダイエットはたいてい成功しないの。」 「ひとつにはそのひとが太ったのはその生活態度のせいで、それは当然の結果というか、その生活にとっては必然でしょう? 変えるのは容易じゃない、っていうことじゃないかな。もうひとつは、欲望っていうものは生きていて、それだけですごい力を持っているから、食べない、運動、やせる。それだけの簡単なことを信じることができないように、脳の中で自発的にねじ曲げるんでしょうね。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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