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(昏睡状態でたまに意識が戻った時)「夜の八時、帝国ホテルのロビイへ……行ってくれ」 眼をポッカリとあけ、 虚空 を見つめたまま枕もとの私に告げた。
阿刀田 高 / サン・ジェルマン伯爵考「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......の頼みなのだから。 父は二年前病魔に脳を冒され、長い昏睡のあとで死んだ。初めのうちはいくらか意識の甦るときがあって、「再来年の十一月……二十六日……」「はい?」「夜の八時、帝国ホテルのロビイへ……行ってくれ」 眼をポッカリとあけ、虚空を見つめたまま枕もとの私に告げた。「行ってどうするんです?」 私は父の意識が混濁しているのだと思いながらも口もとに耳を寄せて尋ね返した。「サン・ジェルマン伯爵が待っている。十一年前にパリで約束し......
単語の意味
虚空(こくう)
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帰るたびに、父の体は縮んでいく。夏の頃は僕が見舞いに訪れると母や付添婦さんの助けを借りてベッドに起き上がっていたが、今日は最初から最後まで横になったまま、落ちくぼんだ目でぼんやりと天井を見つめていた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
全身にチューブを差し込まれ、骨と皮だけになって、混濁した意識のなか、ただ生きているというだけの生を生きて……もうすぐ、その命も尽きる。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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寝たきりの表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
意識はなくなってもひげは伸びるとみえて、白い 粗朶 のような口ひげは 蝶番 がこわれたかと思うほど大きくあけた口のまわりで、 艶 を失ってこまかく震えている。
向田邦子 / ダウト「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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何だか穴の明いた風船玉のように一度に萎縮 する感じが起る
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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