さらさらと爪先をするような聴きなれた母の跫音
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
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足音・靴音
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前後の文章を含んだ引用
......当りの曇硝子の戸から、女中の不用意な顔があらわれた。四人、父を先立てて来るのを認めると、びっくりし抜いたようだ。 「まあ!」 挨拶もせず、いきなり奥へ駈けこんだ。さらさらと爪先をするような聴きなれた母の跫音がした。伸子は、母が床についているとばかり思いこんでいたので、その軽い速い熱心な足どりを聞きつけると、自分が帰ったときいて、亢奮のあまり立ってきたのではないかと......
単語の意味
爪先(つまさき)
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橋板を 軍靴 で踏む音が、ごとんごとんと耳に響いた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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