橋板を 軍靴 で踏む音が、ごとんごとんと耳に響いた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
足音・靴音
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......命的な部分に当ったのも、偶然であった。私は殆んどねらわなかった。これは事故であった。しかし事故なら何故私はこんなに悲しいのか。 野を斜めに横切った川の橋へ来た。橋板を軍靴で踏む音が、ごとんごとんと耳に響いた。私はその低い欄に腰を下し、流れる水に見入った。 水は月光を映して、燻銀に光り、橋の下で、小さな渦をいくつも作っていた。渦は流水の気紛れに従って形を変え、消えては......
ここに意味を表示
足音・靴音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
息子が帰宅したのであることは、靴をぬぐ物音でわかった
星新一 / エヌ氏の遊園地 amazon
階段を降り始める。春の大気に、彼女の靴音がそっと差し込まれている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
雨音の底を嘗(な)めるようにサンダルの音が近づいてくる
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
「歩く・歩き方」カテゴリからランダム5
メトロノームのように正確な間を刻んだ歩き方
三浦哲郎 / 川べり
ゆっくりと一歩ごとに足の下の地面の感触を味わう風に歩を進める
松浦 理英子 / 親指Pの修業時代 上 amazon
蟻のように山肌を這い、ただ黙々と山奥を目指す
永井 路子 / 朱なる十字架 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
歩く・歩き方 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ