耳元でぐるぐる 捩れながら吹きすぎていく風の音
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:8% 作品を確認(amazon)
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風の音
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前後の文章を含んだ引用
......風の吹きすさぶ夕暮の競技場でサッカーの試合を観ていた二年前のことが、眼前にひろがってきたのだった。ボールを蹴る音や選手たちの怒鳴り声や、甲高いホイッスルの音や、耳元でぐるぐる捩れながら吹きすぎていく風の音やらが、真冬の夕暮の凛々たる落日に包まれて、邦彦以外誰もいない観覧席全体を、逆に何か底知れぬ静謐で満たしていたさまが思い出されてきたのである。 その日の午後から......
単語の意味
耳元・耳許(みみもと)
耳元・耳許・・・耳の根もと。耳のそば。耳のすぐ近く。耳許の「許」は、「近く」「そば」を意味する。
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墓の中のようにしんと静まり返って
芥川龍之介 / 蜘蛛の糸
遠い日のおしゃべりの記憶のように、今夜も雨の音がずっとひそやかに鳴っている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
客を降ろそうと急に停まったタクシーに、後続車が腹を立てて、舌打ちするような苛立ったクラクションを鳴らした。少し低いラとドの濁った和音が、耳の奥にこびりついた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
私の帰る足音に、あわててかくす包み紙のパリパリする音が茶の間にひろがる
萩原葉子 / 蕁麻の家 amazon
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