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三十分程して、わたしたちは道に迷っていることに気づいた。ミコトは車を歩道に寄せ、サイドブレーキを引いた。わたしはシートの下からロードマップを取り出して広げた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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迷子・道に迷う
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......してあった二つの紙袋を持った。それは、彼女の衰弱した内臓のように軽かった。わたしたちは彼女を車の後部座席に寝かせ、渋滞のない、カーブの少ない道を選んで走った。 三十分程して、わたしたちは道に迷っていることに気づいた。ミコトは車を歩道に寄せ、サイドブレーキを引いた。わたしはシートの下からロードマップを取り出して広げた。「何ていう名前だっけ? あの施設。」 黄色い蛍光ペンで塗った道筋を指でなぞりながら彼が尋ねた。「新天地。」 わたしは地図に目を落としたまま答えた。「いい名前だよ......
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迷子・道に迷うの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
自分の家のある方向を指さそうとしたが、いったいそれが正確にどちらの方向に位置しているのか僕にはわからなくなっていた。奇妙な角度に折れまがった曲り角をいくつも通り抜けてきたせいだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
いくら歩いても、よくわかる場所に出なかった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
三十分程して、わたしたちは道に迷っていることに気づいた。ミコトは車を歩道に寄せ、サイドブレーキを引いた。わたしはシートの下からロードマップを取り出して広げた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
近道のつもりで当てずっぽうに一つ角を曲がったばかりに、自分がどこを歩いているのかわからなくなってしまった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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ひとりで旅へ出ることは、おのれを知ることになる。 つまり、見も知らなかった人びとが自分に相対しての口のききよう、表情のうごき、態度の変化などによって、 (ああ、自分は、この人にこうおもわれているのだな) ということがわかる。知合いの人たちではこうはいかぬ。まったく見知らぬ人のゆえに、その反応によって、われわれは、自分自分をたしかめることができるのである。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
満足を与へるやうな、相槌
芥川龍之介 / 芋粥
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