TOP > 暮らしの表現 > 職業・仕事 > 専門職・プロフェッショナル
TOP > 感覚表現 > ものの性質・特徴 > 神経を研ぎ澄ます・感覚を鋭敏にする
常客のひとりが、いつか私に、 「松つぁん(寿司屋のあるじ)は、いのちがけで鮨をにぎっとるからねえ」 しみじみと、ささやいたことがあった。 にぎっているときのあるじの両眼は、たしかにするどい。 全神経を張ってにぎっている感じがするときがある。 にぎり終えて客の前に出すとき、あるじの顔に、ほっとした微笑が浮ぶ。 よくはわからぬが、にぎりつづけて一日が終ったときの疲れは相当のものにちがいない。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
お寿司
専門職・プロフェッショナル
神経を研ぎ澄ます・感覚を鋭敏にする
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......でやっているし、常客の絶え間がないから、私は午後三時ごろに出かけて行く。 そして、ゆっくりと酒をのみ、鮨をつまむ。 こうした頃あいを見はからってあらわれる中年の常客のひとりが、いつか私に、「松つぁんは、いのちがけで鮨をにぎっとるからねえ」 しみじみと、ささやいたことがあった。 にぎっているときのあるじの両眼は、たしかにするどい。 全神経を張ってにぎっている感じがするときがある。 にぎり終えて客の前に出すとき、あるじの顔に、ほっとした微笑が浮ぶ。 よくはわからぬが、にぎりつづけて一日が終ったときの疲れは相当のものにちがいない。 東京・上野広小路をちょいと入ったところに、以前〔スキヤ〕というビーフ・ステーキの店があった。 これも小さな店だったが、老齢のおやじは、「もう疲れてしまって、テ......
ここに意味を表示
お寿司の味、おいしさを伝える表現・描写(米のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
専門職・プロフェッショナルの表現・描写・類語(職業・仕事のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(花火職人)彼は、自分の心魂をつめこんだに等しい八寸玉の製作を終った。
吉川英治 / 銀河まつり
このカテゴリを全部見る
神経を研ぎ澄ます・感覚を鋭敏にするの表現・描写・類語(ものの性質・特徴のカテゴリ)の一覧 ランダム5
微妙な風の肌触りに空きを予感するほど、季節の感覚が研ぎすまされる
加藤 周一 / 日本人とは何か (講談社学術文庫 amazon
自分の感覚がどんどん研ぎ澄まされて子供に近くなってくるのがわかる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「米」カテゴリからランダム5
「ものの性質・特徴」カテゴリからランダム5
その時はただこわかったが実は、こわいと言うよりも不思議なことだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
(曲解)田村の曲解に、津野も苦笑いを浮かべるしかない。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
「職業・仕事」カテゴリからランダム5
(海女)彼女等は潜水が度重なるにつれ、藍壺に浸される布のように一度は一度増しに本能の濃さを加えられて陸へ上る。
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
物語を書き継ぐ忍従の生活
岡本かの子 / 河明り
黒スーツにサングラスで身を固めた殺し屋
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
米 の味・おいしさの表現の一覧
ものの性質・特徴 の表現の一覧
職業・仕事 の表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ