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空は濃青にみ澱んで、小鳥は陽の光を水飴のようにつばさや背中にねばらしている朝があった。
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:78% 作品を確認(青空文庫)
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朝日・朝の光
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前後の文章を含んだ引用
......更えた。別々に置いてある雄魚と雌魚とをそっといっしょにしてやった。それから湖のもくもくから遥々はるばる採って来た柳のひげ根の消毒したものを大事そうになわはさんで沈めた。  空は濃青にみ澱んで、小鳥は陽の光を水飴のようにつばさや背中にねばらしている朝があった。縁側から空気の中に手を差出してみたり、頬を突き出してみたりした復一は、やがて 「風もない。よし――」といった。  日覆いの葭簾を三分ほどめくって、覗く隙間すきまこしらえて待......
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背中(せなか)
背中・・・背の中央。背骨のあたり。動物の胴体の背骨のある側。胸や腹と反対の面で、両肩の間から腰のあたりまでの部分。背(せ)。背面。
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