日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

日本語表現インフォ > 風景表現 > 水面・水中・水辺 > 時化・海が荒れる、波立つ

日本語表現インフォ > 風景表現 > 天災・荒れた天気 > 時化・海が荒れる、波立つ

時化・海が荒れる、波立つの表現・描写・類語

絞り込み候補のタグ：嵐の中の船

丈高のうねりが岸の近くでひときわ激しく盛り上げる

羊水のような海が暗く騒ぐ気配を見せる

倉橋由美子 / 倉橋由美子の怪奇掌篇　amazon

海が冷えて重々しい金属のような波に揺れ動く

加賀乙彦 / 海霧　amazon

白い猫がいっぱいかけまわっているみたいに、海一面が白く波立つ

松谷みよ子 / オバケちゃん　amazon

波は濃い灰色に波立つ

海は、白い牙をむいていた。

丹羽文雄 / 顔　amazon

見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。

村上春樹 / 1Q84 BOOK 1　amazon

広い海の面が旗でもなびくように、うねりが出て来て、そして又それが細かく、せわしなくなった。

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫

何千匹の鱶（ふか）のように、白い歯をむいてくる波

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫関連カテ波

小寒い雨がまだ止んでいなかった。四囲にもりもりと波がムクレ上ってくると、海に射込む雨足がハッキリ見えた。それは原始林の中に迷いこんで、雨に会うのより、もっと不気味だった。

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫関連カテ船・ボート

水平線が見る間に足の下になるかと、思うと、二、三分もしないうちに、谷から狭（せ）ばめられた空を仰ぐように、下へ引きずりこまれていた。

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫関連カテ嵐の中の船

割れた硝子屑（ガラスくず）のように鋭い波と風

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫関連カテ波

波の大きなうねりがもり上って、ローリングした。

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫

浪は浪を呑み、捲き、煽（あお）り立て

太宰治 / 走れメロス　青空文庫

押し寄せ渦巻き引きずる流れ

太宰治 / 走れメロス　青空文庫

どう吹こうとためらっていたような疾風がやがてしっかり方向を定めると、これまでただあてもなく立ち騒いでいたらしく見える三角波は、だんだんと丘陵のような紆濤（うねり）に変わって行った。言葉どおりに水平に吹雪（ふぶ）く雪の中を、後ろのほうから、見上げるような大きな水の堆積（たいせき）が、想像も及ばない早さでひた押しに押して来る。

有島武郎 / 生まれいずる悩み　青空文庫

吹き落ちる気配（けはい）も見えないあらしは、果てもなく海上を吹きまくる。目に見える限りはただ波頭ばかりだ。

有島武郎 / 生まれいずる悩み　青空文庫関連カテ嵐・台風・暴風雨

山のような五百重（いおえ）の大波

有島武郎 / 生まれいずる悩み　青空文庫

一種のテンポを取って高くなり低くなりする黒い波濤（はとう）のかなたには、さらに黒ずんだ波の穂が果てしもなく連なっていた。

有島武郎 / 或る女（前編）　青空文庫関連カテ波

暗色の海原に続く所から波がわいて、闇（やみ）の中をのたうちまろびながら、見渡す限りわめき騒いでいる。

有島武郎 / 或る女（前編）　青空文庫

波のしぶきが降って来る。腹を刔（えぐ）るような海藻の匂いがする。そのプツプツした空気、野獣のような匂い

梶井基次郎 / 海　断片　青空文庫関連カテ波

海は気むずかしく荒れて

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

遠雷のような海の音

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫関連カテ海の音

うねりに従う船の大きい動揺

直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ船・ボート

あと 23 個の表現が登録されています
ログインして全部見る

類似・関連の強い・参考になる表現

嵐の中の船嵐・台風・暴風雨

同じカテゴリの表現一覧

水面・水中・水辺の表現の一覧　

天災・荒れた天気の表現の一覧　

風景表現大カテゴリ

表現の大区分