緩やかに月の光の帯は色を変え、角度を変え、夜は深まってゆく。
小川 洋子 / 口笛の上手な白雪姫「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:93% 作品を確認(amazon)
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月の光・月明かり
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......は曇ったガラスの向こうへ消え、赤ん坊が一人、小母さんのもとに取り残される。 小母さんは慌てて頭を横に振り、自分の願いを否定し、罰が当たらないように神様に謝る。 緩やかに月の光の帯は色を変え、角度を変え、夜は深まってゆく。眠れないまま小母さんは口笛を吹く。滝壺に落ちて帰ってこられなくなった、もしかしたら自分が生むはずだったかもしれない子どもたちを慰めるため、口笛を森に響かせる。風......
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月の光・月明かりの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
空は冴え、わずかにいびつな月が白々と川原を照らしている
阿刀田 高 / 恋は思案の外「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
外へ出て見る。雪かと思うほど、四囲は月の光りで明るい。
林芙美子 / 新版 放浪記
月の光に心を奪われていると、不可能なことなどないように思えてくる
羽田 圭介 / スクラップ・アンド・ビルド amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
瞬き始めた空に花火が咲いた。一つ、二つ。九時から予定されている本格的な打ち上げの、前座みたいな花火だった。赤一色だけの火の花は、すぐに萎れて消えた。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
(流れ星が)行ってしまったあとの澄んだ夜空にはいくつもの星だけが静かにまたたいていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
西空に懸った細い月は、 紐 で 繋がれたように、太陽の後を追って沈んで行った。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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