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夕方の町を歩いて行った。月はまだ低く、澄んだ 群青 の空に輝いていた。西空にまだかすかに、あまい赤が残っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
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夕方
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前後の文章を含んだ引用
......見ない、ゆるみきった人。野性を忘れてしまった目をしている。 弟にはそうなってほしくなかった。 水を求めていらだつ姉と、おびえたようにもさもさ歩く弟。連れ立って、夕方の町を歩いて行った。月はまだ低く、澄んだ群青の空に輝いていた。西空にまだかすかに、あまい赤が残っていた。 見るからに小学生の彼を飲み屋に連れていって、仕事中、いちばん奥のカウンターに坐らせておいた。店はそこそこ混んでいて、あまりかまってやれなかった。やることがない......
単語の意味
群青色(ぐんじょういろ)
西空(にしぞら)
群青色・・・やや紫みを帯びた深い青色。鮮やかな藍色(あいいろ)。群青(鉱物性の青色顔料)で描いた青色。
西空・・・西の空。日が落ちる方角の空。
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空の赤が丘の輪郭を描き出していた
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
しいんとした薄暮のいろが低く水面に降りていた。
吉川英治 / 銀河まつり
日がいち早く蝕 まれる
有島武郎 / 生まれいずる悩み
わずかの時間しか地上に駐 まらない黄昏 の厳かな掟
梶井基次郎 / 冬の蠅
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日の目が見えなくなる
芥川龍之介 / 羅生門
暗い西の空から大空の高い天頂にかけてかすかに光のさまようているような最後の暮の色
野間宏 / 第三十六号「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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