このあたりの風景は江戸時代そのものであって、あぶり餅を売る〔一和〕や〔かざりや〕の店がまえも同様に古風をまもりぬき、竹の串であぶられた小さな餅を、甘いたれにつけて食べる情趣は、たまらなくよろしい。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
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変わらない風景
古い建物の佇まい
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前後の文章を含んだ引用
......は、北野天神・境内の〔長五郎餅〕だ。 これも〔天神さま〕へ詣った帰りに、境内の茶店で食べるところがよい。 それに、今宮神社・門前の〔あぶり餅〕も大好物である。 このあたりの風景は江戸時代そのものであって、あぶり餅を売る〔一和〕や〔かざりや〕の店がまえも同様に古風をまもりぬき、竹の串であぶられた小さな餅を、甘いたれにつけて食べる情趣は、たまらなくよろしい。 ここまで書いたとき、いまは大阪に住んでいる弟が上京して来て、河内の〔桃林堂〕の〔五智果〕と、リキュール入りの十種類のゼリー菓子〔桃のしずく〕を、みやげにわが家......
単語の意味
風景(ふうけい)
江戸時代(えどじだい)
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
江戸時代・・・政治の中心が江戸にあった時代。
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歯を噛み額を地にすりつけても 空は――昨日も今日も変りのない平凡な雲の流れだ
林芙美子 / 新版 放浪記
このあたりの閑静な住宅街のおもかげは、むかしのままのような気がする。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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古い建物の佇まいの表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
むかしの趣を偲ばせる店
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
戦災に焼けなかった、この店構え
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
古い学生寮だ。鉄筋コンクリート三階建ての質素なデザインで、決して大きくはない。くすんだ窓ガラスやカーテンの黄ばみやひびの入った外壁の様子から、その古さが伝わってくる。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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「家・建物」カテゴリからランダム5
眼下の部落を見おろしました。褐色の一握りの土塊のように 藁屋根 と藁屋根との集まった部落。泥と木とでねりあわせた小屋。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
(使われていないマンションの屋上)死んだ貯水槽のある狭い屋上に立った。まわりには静かに澄んだ夜景があった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
狭い路地の奥まった突き当たりにある二階建ての木造の一軒家で、庭の 百日紅 の木が 煩いほどに枝葉を伸ばしていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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