TOP > 風景表現 > 室内のようす > 庭・縁側・ベランダ
縁側は白くささくれ立っていた。 よそのうちの縁側は、茶色くてピカピカ光り、おろし立ての靴下だと滑ったりするのに、うちのは、 さ さら で洗ったようにけば立っている。
向田邦子 / 男眉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
古い建物の佇まい
庭・縁側・ベランダ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......っていた。 麻は陽当りのいい縁側にランドセルと草履袋を置き、障子に背を向けて足をブラブラさせながら、「地蔵まみえというのは、どういうのだろう」 と思っていた。 縁側は白くささくれ立っていた。 よそのうちの縁側は、茶色くてピカピカ光り、おろし立ての靴下だと滑ったりするのに、うちのは、ささらで洗ったようにけば立っている。母は、安普請の借家で材木が悪いからだと言っていたが、祖母は、お前のお母さんのせいだと陰口をきいていた。 こめかみに青い疳筋を走らせながら、親の仇といった顔で拭く......
単語の意味
縁側・緣側(えんがわ)
縁側・緣側・・・1.家の座敷の外側についている、庭に面した細長い板敷きの部分。和風住宅の独特の構造。
2.カレイやヒラメなどの魚のヒレやエラ付近の肉。うまいものとしてすし屋などで出される。
2.カレイやヒラメなどの魚のヒレやエラ付近の肉。うまいものとしてすし屋などで出される。
ここに意味を表示
古い建物の佇まいの表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
食堂を出て動坂 の講談社に行く。おんぼろぼろの板塀 のなかにひしめく人の群をみていると、妙にはいりそびれてしまう。講談社と云うところはのみの巣のようだと思う。文明も何もない。只、汚ないぼろぼろの長い板塀にかこまれている。
林芙美子 / 新版 放浪記
寺町通りの村上開新堂の店構えのよさは、 「まったく、たまらない」 と、いいたくなってしまう。 これぞ、日本のよき時代の具現といってよい。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
岡本かの子 / 母子叙情
歴史的保存物と言ってもいいような吉祥寺の木造アパート
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
庭・縁側・ベランダの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
絵巻物にでもあるような池泉が、、床から平坦地一面にかけて掘りめぐらされ、鯉が遊弋する
今 日出海 / 天皇の帽子 amazon
このカテゴリを全部見る
「室内のようす」カテゴリからランダム5
切り取ったような四角の窓
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
一尺四方の四角な天窓
林芙美子 / 新版 放浪記
「家・建物」カテゴリからランダム5
古自動車の解体された残骸が、近代の戦場のような無残な姿をさらす
レイモンド チャンドラー / 湖中の女 amazon
古い学生寮だ。鉄筋コンクリート三階建ての質素なデザインで、決して大きくはない。くすんだ窓ガラスやカーテンの黄ばみやひびの入った外壁の様子から、その古さが伝わってくる。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
〈風と共に去りぬ〉のモデルハウスになった家の前も通った。長い裾をひいたスカーレット・オハラが、戸口から出てきても不思議に思えないような雰囲気が、まだじゅうぶん残っていた。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
室内のようす の表現の一覧
家・建物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ