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（庭には）コンクリートで固められたかなり大きな池があったが、最近は使われていないらしく、水が抜かれて、まるであおむけにされた水生動物のように淡い緑色に変色した水底を太陽にさらしていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置：67% 作品を確認（amazon）
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前後の文章を含んだ引用
......と観察していたのだろうと僕は想像した。 広くてシンプルな庭だった。芝生がなだらかな斜面を作って広がり、ところどころに木立が配されていた。デッキ・チェアの左手にはコンクリートで固められたかなり大きな池があったが、最近は使われていないらしく、水が抜かれて、まるであおむけにされた水生動物のように淡い緑色に変色した水底を太陽にさらしていた。背後の木立のうしろには優雅に面とりをした古い西洋風の母屋が見えたが、家じたいはさして大きくはなかったし、贅沢な作りにも見えなかった。ただ庭だけが広く、それも実に......
単語の意味
淡い（あわい）
淡い・・・味や色や香りなどが薄い。光や形がぼんやりしている。
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