つぎつぎと、絶えることなく花火が上がる。不況にあえぐこの街は、年に一度の夏祭りに、かなりの予算を使う。半分自棄のように、花火を打ち上げるのだ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 ページ位置:69% 作品を確認(amazon)
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打ち上げ花火
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前後の文章を含んだ引用
......うわけには、いかないのだ。「やるか?」 あたしは、美咲に向かってファイティングポーズをとる。美咲が、くっくと小刻みに笑った。「バカだね。理穂は、敵じゃないよ」 つぎつぎと、絶えることなく花火が上がる。不況にあえぐこの街は、年に一度の夏祭りに、かなりの予算を使う。半分自棄のように、花火を打ち上げるのだ。「ほんと、特等席だね、ここ」「でしょ。ここにいると、あたしのために、花火を打ち上げてるって気分になる」「だね」「世界征服でも、簡単にやれそうな気、してくる」 今......
単語の意味
喘ぐ(あえぐ)
喘ぐ・・・1.苦しむように息をする。息を切らす。
2.貧しさや精神的なプレッシャーに苦しんで悩む。
2.貧しさや精神的なプレッシャーに苦しんで悩む。
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打ち上げ花火の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜空に花火が咲く。花火は好きだ。色とりどりの光を空にぶちまけて咲く、あの一瞬がいい。消えたあと、しんと静まり、いつもより黒く広く感じる空がいい。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
東の夜空に花火があがった。初めに幾つかの大輪が咲いて、もうそれっきりかと思ったころ、こんどは赤や青のしだれ柳が、ひゅうひゅうと音をたてて散っていった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
満天にひらく名花
吉川英治 / 銀河まつり
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「夏」カテゴリからランダム5
木々の葉の甘いにおいと爽やかな花の香りがほのかにしみこんでいる、爽やかな夏の朝の風
山本周五郎 / 忍緒「髪かざり」に収録 amazon
日中の太陽の放射する炎熱を吸い込んだ山の肌は、夜になってほてりをはきだし
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
「空・中空」カテゴリからランダム5
午後の光にかがやいた湾の向こうに、大きな入道雲が金色に縁取られながら湧いている
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
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