TOP > 風景表現 > 時間帯(朝・昼・夜) > 夕日・西日
沈みかけの夕日が、僕たちの背後から、(ボクシング)ジムのガラスに射し込んだのだ。赤々とした陽射しの中で、男たちが各々のリズムで身体を揺すっている光景は、淡い霧の立ち込める森の奥で、肉食の野生動物が獲物を狩るのを眺めるのに似た、水際立った美しさを伴っていた。
伊坂 幸太郎 / 砂漠 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
夕日・西日
ボクシング
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......る僕たちの身体を鳴らす。皮膚や足元が震えるだけでなく、僕たちの内側にある精神の柱を揺すってくる感覚だった。 そのうちに、眩しい赤が、僕たちの目の前に出現した。 沈みかけの夕日が、僕たちの背後から、ジムのガラスに射し込んだのだ。赤々とした陽射しの中で、男たちが各々のリズムで身体を揺すっている光景は、淡い霧の立ち込める森の奥で、肉食の野生動物が獲物を狩るのを眺めるのに似た、水際立った美しさを伴っていた。 とりわけ、阿部薫の動きが美しい。 僕たちに背を向け、つまりは夕日を背中で受けながら、サンドバッグへと、ひっきりなしに拳を打ち付ける。窒息しないのだろうか、と思......
単語の意味
淡い(あわい)
立ち込める・立ち籠める(たちこめる)
光景(こうけい)
日差し・陽射し(ひざし)
夕日・夕陽(ゆうひ)
身体(しんたい)
淡い・・・味や色や香りなどが薄い。光や形がぼんやりしている。
立ち込める・立ち籠める・・・煙や霧などの気体が、あたり一面を覆う。
光景・・・1.目に前に広がる景色。そこに見える景色や物事のありさま。景色。様子。
2.日の光。
2.日の光。
日差し・陽射し・・・大陽の光。日光。太陽が照りつけること。
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
身体・・・人のからだ。肉体。
ここに意味を表示
夕日・西日の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
太陽は桃色に変って落ち始めた。
横光利一 / 日輪
西日が庭の木立を光と影に分けていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
ボクシングの表現・描写・類語(スポーツのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
すでに日は落ち、闇が海と山との境を消している。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
もうすっかり日が暮れているのに気付き、部屋の電気のスイッチを入れた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
「スポーツ」カテゴリからランダム5
身体はふわりと宙に浮き、古着の塊のようにぼさっと泥のなかへまた投げ出された。
伊藤 整 / 馬喰の果て (1954年) amazon
同じカテゴリの表現一覧
時間帯(朝・昼・夜) の表現の一覧
スポーツ の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ