女のかすかな溜息だった。近かった。やはり、息をひそめていたのだ。柔らかい吐息だった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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ため息・吐息
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前後の文章を含んだ引用
......の乱れを、看護婦たちが、まったく想像しないということはないだろう。 そんな状態を受け入れた自分を後悔した。しかし、今更他へ移せともいいにくい。 どきりとした。 女のかすかな溜息だった。近かった。やはり、息をひそめていたのだ。柔らかい吐息だった。 私は顔をそむけた。 そうしたものに反応したくなかった。 ほっといてくれ、という気がした。無論女はほっといてくれている。ただ息をしただけだ。それに敵意を抱くのは......
単語の意味
吐息(といき)
溜め息・溜息・ため息(ためいき)
吐息・・・落胆したり、緊張がゆるんだりしたときに思わず吐く、大きな息。ため息。
溜め息・溜息・ため息・・・気苦労や失望、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな息。大息(おおいき・たいそく)。長息(ちょうそく)。
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細い穴を通る風のようにやや甲高く嗄れた息
村松 友視 / 由比正雪 amazon
震えるような細い吐息をゆっくりと吐き出し
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
夢中にしては溜息に実感がこもりすぎていた。
宮本百合子 / 伸子
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心労と塵労が全身にかさぶたのようにかぶさる
開高 健 / 地球はグラスのふちを回る amazon
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すべての肩の荷が下りたように、ホッとした。
獅子 文六 / てんやわんや amazon
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冷やかに流るる新鮮な空気を、腹一パイに吸い込んでホッとした
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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