耳を 劈くほどの凄まじい音は、ここに届くまでの間に、距離がすっかり 手懐けていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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爆音・大きな音
遠くの音
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前後の文章を含んだ引用
......いつものように爆発音がした。恐らくは、自動車爆弾テロだが、彼女は、想像力が慌ててその死体の散乱する現場に駆けつけようとするのを、それとなく腕を引いて止めていた。耳を劈くほどの凄まじい音は、ここに届くまでの間に、距離がすっかり手懐けていた。 ホテルの七階のオフィスでは、六人のRFP通信の駐在員が、現地採用の十数名のスタッフと共に仕事をしている。 爆発音に、恐らく何人かは気づかず、気づいた者のまた何......
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爆音・大きな音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
地軸もろとも引き裂くような爆発音
坂口 安吾 / 白痴 amazon
枕元で雷が落ちたくらいの爆音
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
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遠くの音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
憐れな声が糸のように浮いて来る。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
犬がしきりに 吠える声が雑木林を通して聞えてきた
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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髪の毛が落ちる音さえ聞こえそうなほどシンとする
内館 牧子 / あしたがあるから amazon
(中学のころに聞いたビーチボーイズ)何というか、特別な音だった。親密でスイートな音だ。いつも太陽が輝いていて、海の香りがして、となりに綺麗な女の子が寝転んでいるような音だ。唄を聴いているとそういう世界が本当に存在しているような気持ちになった。いつまでもみんなが若く、いつまでも何もかもが輝いているようなそういう神話的世界だよ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
聴くまいとするのに耳が起きている。時計が兵隊の行進のようだ。
幸田文 / 流れる amazon
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