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テラスいっぱいに当たっていた陽の光が、いつのまにか翳りはじめていた。彼のすぐ後ろに日陰が迫っていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:85% 作品を確認(amazon)
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夕方
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前後の文章を含んだ引用
......ともないのに、何となくホルマリンのにおいがしたような気がした。「孤児院じゃなくても、どこの家でも、食卓っていうのは、薄汚れてるものですよ。」「な、なるほど。」 テラスいっぱいに当たっていた陽の光が、いつのまにか翳りはじめていた。彼のすぐ後ろに日陰が迫っていた。テラスにいるのは、わたしたちだけになってしまった。「病室は、そんな生活の薄汚さを、完璧に掃き出した場所ですね。そこに弟と一緒にいると、自分が天使か妖精になったよ......
単語の意味
陰り・翳り(かげり)
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丸の内の街道を通ってゆくらしい自動自転車の爆音がきこえていた。 この町のある医者がそれに乗って帰って来る時刻であった。
梶井基次郎 / 城のある町にて
太陽はこのとき、ちょうどはんのきの梢 の中ほどにかかって、少し黄いろにかがやいて居 りました。
宮沢賢治 / 鹿踊りのはじまり
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朝日を受けて天頂の相輪(そうりん)の金具のひとつひとつにきらめき渡り、後光のようにまばゆい光を投げかけている
宮尾 登美子 / 楊梅(やまもも)の熟れる頃 amazon
街がいやいやながらけだろうそうに目覚める
マイ・シューヴァル / バルコニーの男 amazon
外はすっかり夕暮れだった。 街中の 全てがオレンジに沈んで、ごちゃごちゃして見えた。ゆく雲は蛍光色にふちどられ、西へ向かって幾重にも重なり進んでいた。すごい美しさだった。 まるで別の星に来てしまったような、珍しく透明で赤い夕焼けだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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