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そしてこの時はもう実母の死も純然たる過去に送り込まれてしまった
志賀 直哉 / 母の死と新しい母「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......なんかしなかった」と答えてすぐ夜着の襟に顔を埋めて眠った風をした。そして独り何となく嬉しい心持を静かに味わった。 皆が新しい母を讃めた。それが私には愉快だった。そしてこの時はもう実母の死も純然たる過去に送り込まれてしまった、──少くともそんな気がして来た。祖母も死んだ母のことを決して言わなくなった。私も決してそれを口に出さなかった。祖母と二人だけになってもその話は決してしなくなっ......
単語の意味
純然(じゅんぜん)
純然・・・それ以外の何ものでもないさま。混じりけのないさま。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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気持ちを吹っ切る・思いを断つの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
昭子はふと顔をあげ、なにかしらふっ切るように髪を振った
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
昭子はわざとらしい身振りで、ふっ切るように髪を振った。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
「どうでもいいわ」……小初はすべてをぶん流したあとの涼やかさを想像した。
岡本かの子 / 渾沌未分
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喪失感そのものがぼやけ、おぼろなものになり、やがて芝居のように静かな終幕を迎える時がくるのをじっと待つ
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
時間に任せるのよ、と菜穂子はわたしに言った。 時間がたてば、少しずつ少しずつ、楽になるから、と。今はそう思えなくても、本当にそうなっていくんだから。時間だけが頼りなんだから。これは真実よ。時間がたっても、ちっとも楽にならないなんていうことは、この世にひとつもないんだから。だから、ね? あんまり焦っちゃだめ……。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
それらは 皆 その男にとって今は純然たる過去の出来事で、その苦しかった記憶も今は段々薄らぎ 遠 退きつつあるに違いない。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
(心の傷がまだ癒えない)友子にまつわる 全てのことが自分の中でまだ生キズだということを理解した。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
踏みつけられた蟻んこの巣のように大混乱に陥る
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
いいからそうしなさい、と口々に言った。 それに、押し出されるように部屋を出た。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
「我慢・諦め」カテゴリからランダム5
真夜中のふとんの中でのたうち回り、歯を食いしばって耐えた。
吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
「時間・スピード」カテゴリからランダム5
そして五日めと六日めが過ぎ去り、十月がどっかりと街に腰を下ろした。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
何度か二人とも時計を確認して、遅い時間になりつつあることに気づいていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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