浅瀬は輝きながらサラサラ鳴っていた。
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:73% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
川の音(せせらぎ)
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......いた。荒神橋の方に遠心乾燥器が草原に転っていた。そのあたりで測量の巻尺が光っていた。 川水は荒神橋の下手で簾 のようになって落ちている。夏草の茂った中洲 の彼方 で、浅瀬は輝きながらサラサラ鳴っていた。鶺鴒 が飛んでいた。 背を刺すような日表 は、蔭となるとさすが秋の冷たさが跼 っていた。喬はそこに腰を下した。 「人が通る、車が通る」と思った。また 「街では自分は苦しい......
ここに意味を表示
川の音(せせらぎ)の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
谷音が天の旋律のように心を魅了する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
(道を進んでいくと)水のせせらぎが高まって来た。それは壁越しに聞く人の 呟きのように、ひそやかで、しめやかで、親しげであった。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
谷川はそっちのほうへきらきら光ってながれて行き
宮沢賢治 / 風の又三郎
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
その音に関することは、発生源も音色も響き具合も何もかもがあいまいなので、わたしは言葉を失ってしまう。それでも時々、あまりのあいまいさのために心細くなり、何かにたとえてみようと思うことがある。冬の噴水の底に沈んだコインが一粒の水しぶきとぶつかった時つぶやく音、メリーゴーランドから降りた後耳の奥にあるかたつむり管の中でリンパ液が震える音、恋人からの電話が切れた後受話器を握った掌の中を真夜中が通り過ぎてゆく音……。しかし、こんなたとえで一体何人の人が、その音について理解してくれるというのだろう。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
(静けさとは)あるべきものがあるべき場所に納まり、一切手を加えたり、削ったりする余地などなく、昔からずっと変わらずそうであったかのような、そしてこれからも永遠にそうであり続ける確信に満ちた状態。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
夜中になっても人が何時までもそうぞうしく出はいりをしている。
林芙美子 / 新版 放浪記
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
海を渡る風が起こした細波が、時折、鏡のような水面に皺を寄せては走り抜けて行く
景山 民夫 / 遠い海から来たCOO amazon
運河のような狭隘(きょうあい)な海
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
酒は、その傍の酒瓮 の中で、薫 ばしい香気を立ててまだ波々と揺 いでいた。
横光利一 / 日輪
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
水面・水中・水辺 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ