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リダイヤルのボタンを押した。コール音の間隔が、あの時に聞こえていた潮騒の間隔と重なった。
乾 くるみ / イニシエーション・ラブ ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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雑念・思いが頭に浮かぶ
電話をかける・架電
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前後の文章を含んだ引用
......受話器を置いてしまっていた。そんな自分が情けなくなる。 今までの僕だったら、そこで挫けていただろう。しかし僕はひとつ大きく息を吐いて、再び受話器を取り上げると、リダイヤルのボタンを押した。コール音の間隔が、あの時に聞こえていた潮騒の間隔と重なった。彼女が僕に顔を寄せて囁いた、あの時の記憶がよみがえる。 五度目のコールで受話器が外れる音がした。「はい。もしもし。成岡です」若い女性の声だった。本人だと思ったが......
単語の意味
潮騒(しおさい・しおざい)
潮騒・・・潮が満ちてくるときの、騒ぎ立つ波の音。寄せては返す波の音。
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雑念・思いが頭に浮かぶの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
落ち着いてゆっくり考えよう、そう思うそばから思考が風に吹き散らされてしまう。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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電話をかける・架電の表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(相手が電話に出ない)コール音が深い底無しの虚無の中におもりを垂らすようにいつまでもいつまでも鳴り響いていた
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
集会所の庭に出た知花からかけられた電話は、歩いて十分ほどの故人の家の庭のプレハブにいた兄美之の携帯電話に通じる。
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
(黒崎に電話をかける)呼び出し音が鳴っている。一回、二回……。鳴っている、黒崎の身体のすぐそばで。三回……、四回、……五回。胸が締めつけられる。今にも電話をつかもうとする黒崎の手が見える。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
イメージが満ち潮の波の次から次へと打ち寄せる
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
(頭が真っ白で何も聞こえない状態からの回復)彼女を包んでいた空白が消滅し、栓がとれたみたいにまわりの騒音が一挙に戻ってきた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
感情はなお確実に、時計の針のように、わき目もふらずに動いている。
三島 由紀夫 / 美徳のよろめき amazon
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
(ホックが弾け飛ぶと)ぷちんと、果実の種が飛び散るような音だろうか。それとも何か薬品が化学反応を起こす時の、爆発するような音なのだろうか。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
「電話」カテゴリからランダム5
(電話に出ない、居留守)胸のうちで呼び出し音を数えている。いつまでも鳴り止まない気がしはじめたころ、音が途切れる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(電話口で泣く女)彼女の涙がこちらの受話器から噴き出しそうな気がして
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
重い錨でも置くように受話器を置く
森 瑤子 / 風物語 amazon
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