八方を吹き廻す風の荒々しい、唸り
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:96% 作品を確認(青空文庫)
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風の音
強風・暴風
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前後の文章を含んだ引用
......足がすくんで動けないのだ。市からはそういう天候だと、村まで有名な風当りの強い街道を冒して来る俥夫などは一人もなかった。 帰途には幸い風だけになった。真暗な夜道の八方を吹き廻す風の荒々しい、唸りだけ聞える。素子が幾分不安そうに前の俥の中から、 「――ひどいな――よっぽどあるんですか、まだ」 という声がした。 「もうあと三分の一」 ゆっくり力を入れ大きい声で明......
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締め出しを食った犬みたいに鼻を鳴らしている風
ジュール・ルナール / にんじん amazon
吹き下ろし舞い上がる風の手がシートを叩く
干刈 あがた / ウホッホ探険隊 amazon
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歳末大売出しの広告が吹きちぎれるほど風が強く吹く
高樹 のぶ子 / その細き道 amazon
バグダッドは風の強い町だった。それも、東京のように、高層ビルにぶつかって 癇 が立ったような風とは違い、荒涼とした無人の土地を吹き抜けてきた、乾いた大波のような風だった。 その風が、日々の爆発の黒煙を、清掃員のような馴れた面持ちで片づけてしまう。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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じっと耳を澄ましているとほんのわずかの風の切れめから女の声らしきものがちらりと聞こえたような気がしたが、それもあるいは僕の錯覚かもしれなかった。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon関連カテ風の音強風・暴風よく聞こえない・不明瞭な音
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