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(いびきのようなうめき声)鼾はしばらく続くとすぐ途切れ、高くなり低くなり、調子の悪い笛のように聞えた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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うなる・うめく
イビキ・寝息
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前後の文章を含んだ引用
......が争っているような唸り声で、耳をすますとその声はすぐ消え、しばらくして、また長く続いた。司祭は思わずひくい声をたてて笑った。だれかの鼾だとわかったからである。 鼾はしばらく続くとすぐ途切れ、高くなり低くなり、調子の悪い笛のように聞えた。自分がこの闇の囲いの中で死を前にして胸しめつけられるような感情を味わっている時、別の人間があのような呑気な鼾をかいている事はなぜかたまらなく滑稽だった。人生には......
単語の意味
鼾(いびき)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
鼾・・・寝ているときに呼吸とともに鼻や口から出る、うるさい音。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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「おうおうおう」と、獣みたいなうめき声が洩れてくる。
向田邦子 / 耳「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
押しつぶすようなうめきを上げ
富田 常雄 / 姿三四郎〈上巻〉 amazon
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イビキ・寝息の表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
規則正しい寝息をたてて
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
鼾が高くなり低くなり、調子の悪い笛のよう
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
「夕暮れの給食室を見ると、僕はいつも雨のプールを思い浮かべるんです」 犬の話題が一段落し、少し沈黙があってから彼がそう切り出した時、わたしはその言葉の意味を何一つ理解できなかった。それは現代詩の一行のようでもあったし、懐しい童謡の一節のようにも聞こえた。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
「違うよ、オカジュンがすごくないだけだよ」となかなかなセリフを吐いていた。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
夜、寝てしまうのがおしくて、暗い部屋の中でじっと眼を開けていると、溝 の処だろう虫が鳴いている。
林芙美子 / 新版 放浪記
僕のシャツの袖は彼女の寝息であたたかく湿っていて、それが妙にくすぐったく感じられた
村上春樹 / 回転木馬のデッドヒート(今は亡き王女のために) amazon
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