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じりじりと照りつける陽の光と腹匍 いになった塚の熱砂の熱さとが、小初の肉体を上下から挟 んで、いおうようない苦痛の甘美 に、小初を陥 れる。
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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海岸・砂浜・波打ち際
体を横たえる
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前後の文章を含んだ引用
......なに腫 れた」 薫は黒くなっている唇の角をそうっと大事に差し出して見せる。 「あら、それで怒 ってるの」 「違う――君はとても強い。なまじっかなこと云い出せないもの」 じりじりと照りつける陽の光と腹匍 いになった塚の熱砂の熱さとが、小初の肉体を上下から挟 んで、いおうようない苦痛の甘美 に、小初を陥 れる。小初は、「がったん、すっとこ、がったん、すっとこ」そういいながら、あらためて前に組み合せた両肘の上に下膨 れの顔を載 せて眠 りそうな様子をする。 「なに、云ってるの」......
単語の意味
甘美(かんび)
肉体(にくたい)
甘美・・・1.甘みがあって味がおいしいこと。
2.うっとりと気持よくなること。
2.うっとりと気持よくなること。
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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潮風に荒(すさ)びた皮膚が、黒ずんだ皺に塩さながらの粉をふいている
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
夏草の茂った中洲
梶井基次郎 / ある心の風景
珊瑚の屑でできた渚の砂が余りにも真っ白で眼が痛い
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
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体を横たえるの表現・描写・類語(姿勢・ポーズのカテゴリ)の一覧 ランダム5
浴槽の底へ溺死体のように横たわって
梶井基次郎 / 冬の蠅
外の世界と自分の世界を厳密に隔てるように、掛け布団を首まで引っ張り上げた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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揺れ動く波の山
有島武郎 / 生まれいずる悩み
海が脂の付いた灰色の金属のようにぼっと光る
笙野 頼子 / タイムスリップ・コンビナート amazon
小川のせせらぎが、どこか遠くから響いてくるように眠たげ
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一枚の紙のように身を伏せながら
北川正夫 / 苦力に変して―ソ満抑留記 amazon
長い頸 を斜に突き出し丸く背を曲げて胸を凹 ましている。まるで病人のようである。
梶井基次郎 / 温泉
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
サユリは微笑を浮かべて眠っている。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
(眠気に耐える)眠気は津波のように寄せてくる。呑み込まれる寸前で聖美は必死で留まる。それが繰り返された。意識は朦朧となり、うねりとなっていったりきたりしていた。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
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